ここにいるよ!

ここで待ってるから見つけてね!

テーブルマナー

卒業シーズンが終わると、いよいよ入学、進学、新社会人になる人々で街は賑やかになる。
昔話で思い出すことは沢山あるけれど、高校3年の時にテーブルマナーを学ぶためホテルでの食事会は忘れられないことの一つです。
18歳で社会人になる、大学生になる....この機会に食事のマナーを身に着けさせようとの計らいだったのでしょうか。


検索してみると今でも中学、高校でマナー講座を実施している学校が多いようです。


私が学んだ会場は、当時、ホテル、結婚式場として地元では格式も佇まいも一二を争う会場でした。
洋食など滅多に食べる機会の無い高校生は多かったのです。
3学年の生徒全員が二クラスごとに日程が組まれて行われました。


ホテルのジュータンの上を歩くだけでも緊張するのに、豪華なシャンデリアと厳かな空気感漂う異空間に皆で緊張しながら一歩を踏み込むと、広い会場の両脇にはホテルのスタッフの男性がビシっと蝶ネクタイを締めて大勢並んでいました。
緊張感MAXで席に着くと講師の方がマイクを持って挨拶を....。次々に運ばれて来る洋食、食器の数も多くナイフやフォークも多種であり料理に合うよう取り替えられます。
相当に美味しかったのは間違いないのですが、緊張で味が今一つ分からず(笑)周りの友の顔をお互いに見ながらの、なごやかとはおよそ掛け離れた顔で食べていました。


「もしナイフやフォーク、食べ物を落としても焦らずそのままお待ちください、スタッフが拾って交換します....と。誰かがガシャンとやった音を聞いてのアナウンスあり、そこで当事者は注目されることになりましたが、場は少し緩みました。


真っ白なクロスに豪華な料理だけでも目は泳ぎます。
蕎麦屋で蕎麦を啜るようなわけにはいきません。(笑) いやいや蕎麦だって食べる作法はあります。蕎麦は高級割烹でも締めの一品として昔からありますし、接待の時には蕎麦を好んで食する蕎麦通もいました。
天ぷらと蕎麦は日本の「食」の文化ですから、このセットはこれからも絶えることは無いでしょう。


まぁ、そんなわけでテーブルマナーは緊張のうちに終了しましたが、終わって自由解散になった後の解放感と、友達とワイワイ繰り出した街中の純喫茶のケーキの美味しかったことは言うまでもありません。
箸が転んでも笑ってしまう乙女たちは、まだまだ幼いままで恋に恋して沢山の夢を見て、王子様がいつの日か現れると信じて止まないのでありました。


あぁ~ あの頃の自分に戻って、もう一度人生をやり直したいなぁ。

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